【解説】TiddlyWikiの使い方とその活用方法・メモの取り方

私は自称メモ魔で、若い頃から職場で同僚・先輩・上司から頼まれた内容(仕事)を片っ端から殴り書きでメモを取り、通常はその場か、自席に着いてから取ったメモを整理して優先順位を決めて仕事を進めていた。
当然ながら、取ったメモに矛盾や無理があれば即座に聞き直したり、訂正を求めて自分の仕事を完全なモノにしたものだ。
これは客先での打ち合わせも同様で、ともかく聞いた内容をメモし、なるべくその場で不明な点や曖昧な点を質問して確実な内容にすることに努めた。
ゆえに、私がする仕事やコーディングにミスはほぼなく、社内でも考えなしに私に仕事を頼む人はいなかった(なぜなら私がメモを片手にいつ・誰が・何を言ったのか、を詰めるからだ)。
たとえメモであっても、「書く」ということは「考える」ことであり、それを整理することで「考え」をより「確実」にすることが可能だ。そして優先順位を付けることが可能になるから、効率よく仕事をこなすことが出来る。
今では紙に手書きするメモは取らなくなったが、その代わりにTiddlyWikiを愛用しているので、私なりのTiddlyWikiでのメモの取り方や、その活用方法を詳細に解説してみたい。

TiddlyWikiでのメモの例

正直、リアルな私のメモを公開するのはイヤだ
しかし、適当な仮想の例を示すより、実際に私のメモを提示した方が分かりやすいと思うので、イヤイヤながら例としてお教えする。

【詳解】TiddlyWikiの使い方とその活用方法・メモの取り方

上記は私がバージョンアップ開発する、PukiWiki用URL短縮ライブラリ対応XMLサイトマッププラグインの開発メモで、TiddlyWikiのソースは次の通りである。

TiddlyWikiのメモの例

!! XMLサイトマップファイル
| ファイル | 更新頻度 | 優先度 | 内容 | 備考 |h
|sitemap.xml| - | - |サイトマップインデックス|更新頻度・優先順位を指定しない|
|post-sitemap.xml| always | 0.8 |記事ぺージ||
|page-sitemap.xml| always | 0.8 |固定ページ|設定ファイルで固定ページ(例:お問い合わせ等)指定可|
|post_tag-sitemap.xml| always | 0.5 |タグページ|Tagページのみ出力|
|category-sitemap.xm| always | 0.5 |カテゴリページ|PukiWikiでは不要(SEO対応プラグインのTagページの運用に依る?)|
|addl-sitemap.xml| always | 1.0 |追加XMLサイトページ|・デフォルトはルートURLを設定する<br>・設定ファイルでページ指定可(PukiWiki配下以外でXMLサイトマップを管理する追加ページを指定可)|

* SEの良心XMLサイトマップ
** [[XMLサイトマップインデックス|https://dajya-ranger.com/sitemap.xml]]
** [[記事ページ|https://dajya-ranger.com/post-sitemap.xml]]
** [[固定ページ|https://dajya-ranger.com/page-sitemap.xml]]
** [[タグページ|https://dajya-ranger.com/post_tag-sitemap.xml]]
** [[カテゴリページ|https://dajya-ranger.com/category-sitemap.xml]]
** [[追加XMLサイトページ|https://dajya-ranger.com/addl-sitemap.xml]]

* 参考プラグイン
** [[PukiWiki用プラグインサイトマップ生成 sitemap.inc.php|https://apps.ika.monster/pukiwiki-sitemap/]]
** [[検索エンジン用サイトマップを出力する PukiWiki プラグイン sitemap.inc.php|http://mirror.crow2.net/www.revulo.com/PukiWiki/Plugin/Sitemap.html]]
** [[pukiwiki用のsitemap.xmlを作る方法|https://kaworu.jpn.org/kaworu/2007-12-16-1.php]]

* 参考記事
** [[XMLサイトマップとは?役割やSEO効果、作成方法を解説|https://www.willgate.co.jp/promonista/glossary-sitemapxml/]]
** [[sitemap.xmlの作成方法&書き方|SEOにも効果的?|https://gc-seo.jp/journal/xml-sitemap/]]
* XLMサイトマップ作成ツール
** [[サイトマップを作成-自動生成ツール|http://www.sitemapxml.jp/]]
* XMLサイトマップ出力タイミング
*# ページ更新時(更新から30分以上経過したページを更新したタイミング)
*# コマンドラインでプラグイン起動時
*# cronバッチ起動

メモの基本は箇条書き

メモを取るとき(書くとき)は、基本的に箇条書きになる。
箇条書きにした時、箇条書きのトピックに対してより細分化する内容が現れる。
上述のメモの場合であれば、

TiddlyWikiで箇条書きのメモの例

* SEの良心XMLサイトマップ
** [[XMLサイトマップインデックス|https://dajya-ranger.com/sitemap.xml]]
** [[記事ページ|https://dajya-ranger.com/post-sitemap.xml]]
** [[固定ページ|https://dajya-ranger.com/page-sitemap.xml]]
** [[タグページ|https://dajya-ranger.com/post_tag-sitemap.xml]]
** [[カテゴリページ|https://dajya-ranger.com/category-sitemap.xml]]
** [[追加XMLサイトページ|https://dajya-ranger.com/addl-sitemap.xml]]

上記のようになる。
すなわち、「SEの良心XMLサイトマップ」という箇条書きのトピックには、

  • XMLサイトマップインデックス
  • 記事ページ
  • 固定ページ
  • タグページ
  • カテゴリページ
  • 追加XMLサイトページ

といった、子のトピックが存在する。
無論、子のトピックには、更に子のトピック(親トピック「SEの良心XMLサイトマップ」からすると孫トピック)も存在するだろう。
この場合、リスト構造*」を続けて書くことによって実現出来る。
具体的には、

* 親トピック
** 子トピック
*** 孫トピック

といったように書くことが可能だ。
無論、子トピックを番号付きリスト#」にすることも可能だ。
上述のメモの例で言えば、

* XMLサイトマップ出力タイミング
*# ページ更新時(更新から30分以上経過したページを更新したタイミング)
*# コマンドラインでプラグイン起動時
*# cronバッチ起動

とすることが可能である。
これは「XMLサイトマップ出力タイミング」の子トピックとして、番号付きリストを

  1. ページ更新時(更新から30分以上経過したページを更新したタイミング)
  2. コマンドラインでプラグイン起動時
  3. cronバッチ起動

として列挙している。
単に子トピックを列挙するのではなく、優先順位等の順番が決まっている子トピック(または親トピック)を列挙する場合は、番号付きリストにすることでメモの意味も活きてくる。

リンクのメモこそネットで威力を発揮する

従来、インターネットで「このページをブックマークしとこう!」と思ってブックマークしていると、ブラウザに死ぬほどブックマークがあふれ、しかもブラウザによってはブックマークが検索出来ないので、「あのサイトのブックマークはどこだったっけ?」となることが多かった。
TiddlyWikiのメモなら、メモ内容の箇条書きによるページのリンクが可能であるし、何よりもTiddlyWiki自体で全体の検索が可能なので、メモ内容に関係なく「アレはどこだったかな?」が解決可能だ。
上述のメモの例で言えば、

* 参考記事
** [[XMLサイトマップとは?役割やSEO効果、作成方法を解説|https://www.willgate.co.jp/promonista/glossary-sitemapxml/]]
** [[sitemap.xmlの作成方法&書き方|SEOにも効果的?|https://gc-seo.jp/journal/xml-sitemap/]]

と、参考になる記事のブックマークリンクをメモに埋め込んでいる。
基本的にTiddlyWikiでのリンクは、

[[エイリアス|URL]]

で、簡単にリンクになる(「エイリアス」部分はページ名を記述する)。
TiddlyWikiはローカルまたはネット上(TiddlyHost)で運用しているだろうから、リンクをクリックすれば、いつでもそのページに飛んで参照することが可能だ。
手書きメモでは検索もネットのページにも移動することは出来ないが、TiddlyWikiでは当たり前に出来るのだ。

表形式でメモを整理する

あるデータの塊は、箇条書きよりも表形式(テーブル)にした方がスッキリと分かりやすくなる。
上述の例で言えば、

TiddlyWikiで表形式のメモの例

| ファイル | 更新頻度 | 優先度 | 内容 | 備考 |h
|sitemap.xml| - | - |サイトマップインデックス|更新頻度・優先順位を指定しない|
|post-sitemap.xml| always | 0.8 |記事ぺージ||
|page-sitemap.xml| always | 0.8 |固定ページ|設定ファイルで固定ページ(例:お問い合わせ等)指定可|
|post_tag-sitemap.xml| always | 0.5 |タグページ|Tagページのみ出力|
|category-sitemap.xm| always | 0.5 |カテゴリページ|PukiWikiでは不要(SEO対応プラグインのTagページの運用に依る?)|
|addl-sitemap.xml| always | 1.0 |追加XMLサイトページ|・デフォルトはルートURLを設定する<br>
・設定ファイルでページ指定可(PukiWiki配下以外でXMLサイトマップを管理する追加ページを指定可)|

このように表形式にした方が、スッキリと見やすい情報として整理しながらメモが取れる。
ただ、PukiWikiの表のようにセル内の左寄せ・中央寄せ・右寄せが一発で指定出来ないため、やや面倒ではある。

表の使い方

表のタイトル(ヘッダ)とその中身に関係なく、「|」と「|」の間の文字列のどちらに半角スペースがあるか?によって、左寄せ・中央寄せ・右寄せが決まる。
なお、表のヘッダ・フッタ・キャプションは行末に次の文字を追加する。

  • ヘッダ部  :h
  • フッタ部  :f
  • キャプション:c

上記の表を例にすると、表のタイトルは

| ファイル | 更新頻度 | 優先度 | 内容 | 備考 |h

と記述する(メモの場合、表のフッタやキャプションを設定することは少ないが、他人とTiddlyWikiを共有する場合は「見栄え」として有効ではある)。

左寄せ(デフォルト)

基本的に文字列の右側に半角スペース1つあると左寄せになるが、デフォルトでは左寄せなので、必ずしも右側に半角スペースを入れる必要はない。

|左寄せ |

中央寄せ

文字列の左右に半角スペースを1つづつ入れることで中央寄せになる。

| 中央寄せ |

右寄せ

文字列の左側に半角スペースを1つ入れることで右寄せになる。

| 右寄せ|

インライン要素内で改行したい場合

インライン要素内(例えばリスト構造や表形式内)で改行したい場合は、「<br>」と記述すれば改行が可能だ。
例えば上記の表で言えば、

|addl-sitemap.xml| always | 1.0 |追加XMLサイトページ|・デフォルトはルートURLを設定する<br> ・設定ファイルでページ指定可(PukiWiki配下以外でXMLサイトマップを管理する追加ページを指定可)|

と記述すると、インライン要素内(上記では表の中)で改行が可能なので、ぜひ覚えておいて欲しい。

日付とタグを入れる意味

まず、日付をタイトルに入れる意味だが、コレがなければいつのメモだったのか、いつのアイデアであったのかがパッと分からない。そして、「TODO」のようなタグを入れなければ、いつ・どんなメモを参照しなければならないのか、ハッキリしなくなってしまう。
当然ながら、「TODO」タグが入ったメモを消化したらタグを「TODO」から「処理済み」に変更し、いつ処理済みにしたのか、日付を入れて更新するようにしている。
この辺はスケジュール管理と関係するため、人によってはスケジュール管理アプリの方が管理しやすいかも知れないが、ドリルダウンで調べながら詳細にメモを追記し、その消化を管理出来る面ではTiddlyWikiの方が使い勝手が良いと(私は)思っている。
私は予定をGoogleカレンダーで管理しているため、TiddlyWiki同様、PCやスマホに関係なく参照出来ているが、将来的にGoogleカレンダーTiddlyWikiを結びつけてより完璧な連携が出来るようにプラグイン開発をすることも可能だと考えている(今のところ考えているだけで開発はしていないが)。
ともあれ、私個人はPukiWiki関連開発に手が取られているし、PukiWikiの方が優先順位が高いのですぐには出来ないが、いずれそういったことも可能にしたいと思っている。
現状では、tiddlerに日付とタグを設定し、適宜更新して管理するしかないが、それでも大変便利に使っている。

おわりに

冒頭で私がメモ魔であることを述べたが、この習性は大学生をやっていた時にも遺憾なく発揮したため、教授が口角に泡を飛ばしながら熱心に教える授業は、私にとって汲めども汲めども絶えず湧くインスピレーションの泉であって、(教授の授業にもよるか)大学教育は素晴らしいモノだった反面、間違ったことを教える教授には敢然と詰めた
あれは3年次だったと思うが、3年次以降は専門過程のため、どの教授もミッチリ90分間の専門的で高度な授業をやり終えると、逃げるように次のコマの授業に走る。
ところが、情報経営論の教授がある日、IBMの技術と経営について間違ったことを授業で発言したため、逃してなるものか!と、授業後エスカレーターを駆け下りる教授に走りながら「教授、あの内容は違います!トーマス・J・ワトソン・ジュニアはっ!!」と追いすがって説明した。
出典が『IBMの息子』(上下巻)であることと、その内容を説明したところ、翌週の授業で教授は自分の過ちを認め、正しい内容を説明してくれた(ちゃんと学生の指摘を受けて自分で調べ、自分の非を認めるのだから、母校の教授はやはり偉い)。
こんな例はマレではあるが、ただ一方的に授業で講義を受け、ゼミで唯唯諾諾と指導教授の教えを呑み込むのは、大学教育ではないだろう。
社会人としての経験とスキルがある私としては当然の話で、たとえ上司だろうが顧客だろうが、オカシイと思ったことは質問して詰めるし、じゃなければシステム開発なんぞやれやしない(曖昧な部分が仕様的にもコード的にもバグになってしまう)。
・・・だから、私は嫌われるのだろうと思う。
少なくとも私の理詰めは好かれることはないが、それでもいい。自分の納得が行く仕事が出来ないより、遥かにマシだ。
なぁなぁで開発するから、システムが大バグ野郎になるんだよ。それでもイイなら好きにしやがれ!と思っている。
ただ、TiddlyWikiを活用したい人には、そうなって欲しくはない。曖昧で間違った内容のメモをいくら書いても無意味だからだ。
例えばYouTubeに関しても漫然と動画をスマホで見ているのではなく、YouTubeで勉強になる部分をメモするだけで、人生は大きく変わるだろう。生きているということはいついかなる時でも勉強であり、有効な情報はメモに値するが、それはアナタ次第だ。
最後に重要な点をお伝えすると、情報とは行動の意思決定に関わる内容を指す。この意味が分からなければ、メモを取る意味はない。メモを取る意味がある人は下記関連記事を参照し、本サイトのダウンロードページからTiddlyWikiをダウンロードしてみてはどうだろう。

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