タバコ増税!それでも【Dr.Stick】を買ってはいけない3つの理由

8月下旬、以前からウェブ広告でたびたび見ることがあった「Dr.Stick」だが、10月からタバコが増税されることだし、30日全額返金保証でキャンペーン中ならば試してみるかと、「スターターキット」(本体+ポッド1個=税・送料込2,980円)を購入してみた。
結論から言えば、買ってはイケナイ。買うんじゃなかったと後悔している。
無論、本商品を気に入って使っている人はいるだろうし、好意的なレビュー記事もあると思うが、私は「買ってはいけない3つの理由」を挙げ、本商品のレビューとしたい。

Dr.Stick(ドクタースティック)とは?

恐らくこの記事を読む人は、「Dr.Stickを買うべきか」迷っていると思うので、詳しくはDr.StickLP(ランディングページ)に書いてあることだが、ザックリと商品について簡単にまとめておきたい。

  • ニコチンとタールが含まれない電子タバコで、「ポッド(POD)」と呼ばれる香り付きのリキッド(消耗品)を熱してその水蒸気を楽しむ嗜好品である
  • ポッドのフレーバーには次の4つがある(注文時にフレーバーを選択する)
    • ストロングシガー
    • ストロングメンソール
    • ストロングレモン
    • グリーンアップル
  • 本体はUSBケーブル経由で充電し、ポッド1個を本体に装着して使う
  • ポッド1個につき1回2秒の吸引で約290回吸引できるとしている
  • 定期便でポッド4箱(1箱にポッドが5個入っている)の購入がお得(のようになっている)

つまり、「タバコより安くて健康的な代替品」であるというのがウリのようだ。

正直、本稿で「」や「吸いごたえ」等をウンヌンしても、感じ方は人それぞれなので、そういった部分には言及するつもりはない
その上で、「買ってはいけない3つの理由」を述べてみよう。

1. 「Dr.Stick1箱で紙タバコ7箱分に匹敵」は誇大広告

Dr.Stickがタバコより安い根拠として、「ポッド1個につき1回2秒の吸引で約290回吸引できる」としている。

図はDr.StickLPからの引用だが、上述の根拠を元にポッド1箱(ポッド5個)で紙タバコ7箱に匹敵する、と謳っているのだ。
例えば、一般的なタバコであるメビウスが増税前で1箱540円、増税後で580円だから、仮に1箱580円だとして計算した場合、7箱で4,060円である。
Dr.Stickのポッド1箱単品の金額が3,990円(税込)+送料660円であるから、送料を含めて考えれば、Dr.Stick価格的な優位性はない
ところが、定期便だとポッド4箱ワンセット10,960円(税込)で送料が無料になるため、ポッド1箱当たり2,740円(税込)となるから、ポッド1箱と紙タバコ7箱がイコールであったと仮定すると、Dr.Stickはポッド1箱当たり1,320円価格優位性が発生することになる。
これはDr.Stickの宣伝からの計算だが、では実際どうなのか?
私の場合、だいたい1日1箱(20本)吸わない程度のペースで喫煙しているため、

ポッド5個=タバコ7箱:ポッド1個=タバコ1.4箱

Dr.Stick宣伝が正しければポッド1個でザックリ1日半程度持つハズである。
ところが実際には1日も持たなかった。それもDr.Stickは初めてだし、実際に吸引しても物足りないから、合間にタバコを数本喫煙していてコレである。
Dr.Stickを吸引する1回当たりの時間や、吸引することで得られる満足感は、当然ながら個人差があるし、私のように1日持たない人もいれば、1日半持つ人もいるかも知れない。
では、ポッド1個でタバコ1箱(20本入り)相当だと仮定した場合、定期便での購入だとポッド1個当たりの金額は548円(税込)である。
メビウスは1箱580円だから、Dr.Stickポッド1個の方が安いが、増税後でもタバコ1箱(20本入り)548円未満日本たばこ産業(JT)銘柄は39銘柄存在する。それに加えシガー系は15銘柄あるため、548円未満の銘柄は合計すると54銘柄も存在することになる。
また、国内では日本たばこ産業の他に、フィリップ・モリス・ジャパン銘柄(マールボロやラーク等が有名)とブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン銘柄(ラッキーストライクやケント等が有名)のタバコが販売されているから、1箱548円未満の銘柄はもっと多く存在するのである。
私の実体験ではポッド1個では1日持たず、仮に1日持ったとしても、1箱548円未満のタバコはまだまだ多いため、Dr.Stickそれほど価格優位性があるとは言えない、と結論する。

2. 商品内容と手続きの分かりにくさに悪意を感じる

Dr.Stickは「スターターキット」を申し込むと、そのタイミングでしかポッドの定期便申し込みが出来ないように思わせる誘導で、それでいながら「後で変更や取り消しが可能」でもあるから、とりあえずポッドの定期便を申し込むことになる。
私が購入した時は「チャレンジコース」というのがあり、現在は商品構成が変更になったのか、当該コース商品は存在しないようだが、現在の定期便のようなモノである。
実際に「スターターキット」の商品が届いてみると、ポッド1個で1日も持たないようなシロモノだから「これはマズイ!」と即座に判断し、すぐに「チャレンジコース」の内容を確認してみた。
ところがコース内容の詳細が不明なままで申し込まざるを得なかった(そのように誘導される)ためでもあるが、Dr.Stickの分かりにくいサイトから商品情報を得ようとして得られず、メールフォームから問い合わせをしたのだった。

具体的には図の内容をメールフォームから入力して問い合わせをしたものの、それと入れ違いなのか、問い合わせの返事の代わりに発送のご案内が来てしまう。

届いた図のメールを読むと、お届け予定日が「2021/09/06」となっており、「※各変更のご連絡は次回お届け予定日の5営業日前までにご連絡ください」となっている。
つまり、メールが到着した9月1日中に休止もしくは解約をしなければモノが勝手に届いてしまうし、2回目の商品が届くと返金保証がダメなような注意書きがあったのを思い出し、即座に解約専用窓口(TEL:0570-007-085)に電話したのである。
ナビダイヤルだから、スマホからの通話で1分当たり30円の通話料金が発生するのもイマイマシイが、背に腹は代えられない
電話で確認した内容は次の通り。

  • 「スターターキット」の返金保証が30日なのは変わらない
  • 2回目の発送商品(この場合は「チャレンジコース」)の返品は、商品到着から2周間以内でなければ返品(返金)は受け付けない

上記内容は理解したが、

  • 問い合わせの返事が来ていないのに、次の商品の発送案内が来るのは失礼ではないか
  • 販売サイト(ユーザのマイページ含む)での商品情報が不足していて不親切である
  • スターターキットの返金保証とクーリングオフをわざと分かりにくくしていないか
  • 発送案内が来たタイミングで、「お届け日」と変更連絡が有効な「5営業日前」とに日数的な余裕がないのはオカシイ

これらの不満をそのままぶつけてみた。
電話に出た相手は最初こそ平謝りなものの、「顧客が通話料を負担するナビダイヤルでしかこういった問い合わせが出来ないのは変ではないのか」と言った辺りから、明らかに開き直った態度に出た。
こちらもメモを取りながら電話をしているので、それらを含めてネットでレビュー記事にするが良いかと、念押しして電話を切った、とだけお伝えしておこう。
商品の誇大広告もさることながら、商品内容と手続きの分かりにくさ(特に30日間全額返金保証とクーリングオフの違いとその手続き)には悪意すら感じるし、企業として誠意ある対応はしないようだ。

3. 30日間全額返金保証の手続きが面倒

前述した通り、初回の「スターターキット」のみ30日間全額保証されるが、返金手続きもまた面倒だ。

図に赤下線で示した通り、商品到着時の商品全部(本体・ポッド・充電用USBケーブル)と納品書がなければ全額は返金されない(1点欠品につき550円が差し引かれる)。
本稿をここまで読んで「よし、買って試してみよう!」と思う人がどれだけいるか不明だが、もし仮にDr.Stickを注文するのなら、商品全部と納品書はちゃんと取っておくべきだ。
実際の返金保証の手続きは、次のリンクから申し込みをする必要がある。

なお、納品書を含む商品の返送先は次の通りで、着払いで送ることが可能だ。

〒444-0833
愛知県岡崎市柱曙3丁目10-1 ユタカビルC号室
株式会社HAL カスタマーセンター宛
TEL:0570-010-177

実際の返金は、返送品が届いた翌月の第3~5営業日になるようだ。
私は返金保証の申し込みと手続きをしたが、まだ返金処理(指定口座への振り込み)がされていないため、本稿執筆段階で「本当に全額が返金されるのか?」は、まだ分からない状況である。

おわりに

私は愛煙家であるから、特にタバコ増税による政府主導の禁煙テロリズムと、近年の禁煙ファシズム的な(普段は思考停止のクセに同調圧力にだけはやたらに敏感な)喫煙環境に超絶ウンザリしている。
意外に知られていないが、1998(平成10)年に創設された「たばこ特別税」により、なぜか旧国鉄債務までもが喫煙者の負担になっており、知らないで支払っている人が多い。
そして、たばこ特別税の創設から1回目のタバコ増税が行われたのが2003(平成15)年であり、そこから数年おきに増税が実施され、昨年の増税からたった1年で今年も増税である。2003(平成15)年から数えると、今年で6回目の増税だ。無論、禁煙テロと禁煙ファッショが先進国における世界的な風潮であることは分かっている。
今回の増税では、日本たばこ産業(JT)が「各銘柄の品質・ブランド価値を維持し、お客様のご支持・ご期待にお応えするために、銘柄によっては増税分以上の小売定価改定を行う」としたため、銘柄によって10円~130円と、小売価格の改定幅の差が大きいのが特徴だ。
実際にタバコ増税でどの程度タバコの小売価格に変動があるのかググッてみたが、ネット記事では網羅的に扱っている記事は皆無のようだ。
そこで、日本たばこ産業が今年の7月30日に出したプレスリリース「たばこ税増税等に伴うたばこの小売定価改定の認可申請について」(別紙「小売定価新旧比較表」含む)をダウンロードページに掲載し、本稿で紹介しようと思いついたのである。

こういった「タバコ増税」に関しては、頼みもしないのに決まって「自分はタバコを吸わないので云々」といった低能が湧いて出てくるから余計に腹が立つし、あまりに言いたいことが多すぎるので、本稿でいちいち書く気にすらなれない。
ただ、これだけは言っておきたいが、「喫煙者じゃない自分は関係ない」とウソブく低能どもは、憲法で保証している「税の公平性」(租税公平主義)や、税の「受益者負担」といった観点が見事に欠落しているがために、廻り廻って自分に跳ね返ることを知らないでいるだけなのだ。
それはともかく、私が中◯・高◯生の頃、ゴールデンバットは1箱20本入りで90円だった。そもそもゴールデンバットは、わかば・しんせい・エコーと同じ所謂「三級品」であって、最安値の紙巻きタバコだった。
ところが、平成の終焉とともに三級品タバコの特例税率が廃止されてしまい、それまで両切りでタバコ屑から作られていたゴールデンバットがフィルター付きになり、しかも今回のタバコ増税により、370円から一気に130円も値上がりして500円になってしまった。
単純に「世も末だ」と思うが、ゆえに加熱式タバコや、本稿で取り上げたDr.Stickのような電子タバコが登場するのであって、しかもDr.Stickに関しては「買ってはいけない」と結論するしかないから、本当に救われない

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