【低価格・防水】BluetoothスピーカーOrtizan X10をレビューする!
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Bluetoothスピーカーに関しては以前、中華ラジオを買った記事「低価格・高性能・中華ラジオZHIWHIS ZWS-603をレビューする!」で書いたし、AliExpress(アリエクスプレス)でBluetoothスピーカーを買って返品したのは記事「【アリエク】AliExpressの利用は危険か?購入&返品してみた!」で書いた。
これらの記事では詳しく書かなかったが、実はBluetoothスピーカーは3台購入して試しては返品し、結局Ortizan(オルティザン)X10(以下「本機」と略)に落ち着いて4ヶ月以上使ったため、満を持してレビューを書いてみようと思う。
私は当初「円筒形のスピーカーってどうなのよ?」と思っていたが、実はコレが正解だったため、この辺も詳しく書いてみたい。

防水Bluetoothスピーカーは必要か?

まず、「防水のBluetoothスピーカーは必要なのか?」という疑問をクリアしておきたい。
自宅にミニコンポやステレオを持っているような人でも、次のシーンでは「あると便利」だと思うだろう。

  • スマホの音楽やradiko等のラジオ放送を手軽に聴きたい
  • 屋外のバーバキューやキャンプ、車中泊等、外出先で音楽やラジオを楽しみたい
  • 入浴中に音楽やラジオを楽しみたい
  • ラジオ体操やダンスを楽しみたい

上記4点はミニコンポやステレオがある部屋以外で(またはミニコンポやステレオを持っていない人は)、「あると便利」ではないだろうか。
例えば、友人や恋人のスマホに入っている音楽をBluetoothスピーカーに接続して聴くことも可能だし、普段カーステレオがショボい古い車や社用車に乗っている人なら、Bluetoothスピーカーにスマホを接続するだけで、手軽に音楽を楽しむことが可能だ。
アウトドアを楽しむバーバキューやキャンプ、キャンピングカーの車内はモチロン、キャンプをしたりキャンピングカーほどではないにせよ、自動車旅で車中泊を楽しむような人でも、Bluetoothスピーカーがあれば音楽やラジオを(電源をあまり気にすることなく)楽しむことが出来る。
人によっては、自慢の自転車にBluetoothスピーカーをドリンクホルダその他に入れて楽しむようだし、私のような風呂嫌い、またはお風呂大好きな人は入浴中に好きな音楽やラジオが聴ける。
スマホのradiko等アプリ以外のラジオを楽しむ場合は、ラジオのイヤホンジャックとBluetoothスピーカーのAUXジャックにオーディオケーブルで接続すれば良い。
ただ、ラジオは設置場所によって電波の感度があるし、防水ラジオじゃなければ浴室に持ち込めない等、ラジオのある場所とBluetoothスピーカーで聴く場所に多少の距離がある場合でも、ラジオのイヤホンジャックに次のようなBluetoothトランスミッタを接続すれば、Bluetooth接続でラジオ放送が聴けるから問題ない。

ZWS-603にBluetoothトランスミッター&レシーバーを接続して使っている

このように、防水のBluetoothスピーカーが1台あるだけで、いくらでも応用が利く。
最近はどうなのか知らないが、小学生の夏休み時期、朝にラジオ体操をやってスタンプを押してもらった人は多かったろうと思う。
そのラジオ体操だったり、昨今人気のダンスやその練習だったりも、Bluetoothスピーカーがあれば(限度はあるが)大音量で音楽を流しながら、屋外や広い屋内でラジオ体操やダンスをすることが可能だ。
昔は取っ手の付いた大きなラジカセが担っていたが、今や片手で持てるBluetoothスピーカーで手軽に実現出来るのである。

製品スペック

私は個人や少人数で利用して楽しむのに、防水規格IPX7のBluetoothスピーカーである本機をオススメする。
Amazonのページでは製品のスペックが分かりにくいので、次にまとめておく。

メーカーOrtizan(ShenZhenShanZhongYingYinDianqi co., ltd)
型番X10
材質ABS+アルミニウム
サイズD170mm×W79mm×H79mm 450g
防水IPX7
出力12W×2 最大24W DSPアルゴリズム特許取得
デュアル・パッシブラジエーター搭載
周波数帯域20Hz~20000Hz
接続Bluetooth 5.3(障害物なし最大20m/66ft)・AUX
※Amazonその他の商品説明ではBluetoothがVer5.0表記になっているが、本機パッケージとマニュアルではVer5.3になっている(ロングセラーでマイナーモデルチェンジをしている可能性がある)
microSD最大32GB(SDHC)FAT/FAT32フォーマット WMA/FLAC/APE/MP3対応
バッテリー内蔵リチウム電池 2,600mAh
満充電:約3時間(入力 DC 5V/1A)
再生時間最大30時間(65dB)
通話時間ハンズフリー通話 最大35時間(音量70%)
スタンバイ約24ヶ月
自動電源OFFBluetooth接続切断または一定時間内に再生がない場合は20分後に自動電源オフ
イコライザーバランス・3D・重低音から選択可(設定音の回数1~3回で確認)
技術認証技適マーク認証
パッケージ内容本体、Type-C充電ケーブル、3.5mmオーディオケーブル、取扱説明書、ストラップ
※ストラップは本体装着済み
備考TWS機能(本機2台をペアリングしたステレオ出力)
RGB LEDライト搭載(ライトのオン・オフ設定可能)

Bluetoothスピーカーとしては珍しく、本機はブラック以外に6色・合計7色のカラーバリエーションがある。

Ortizan X10カラーバリエーション

画像左上から順にグレー、ダークブルー、ピンク、ブルー、ブルーグリーン、レッドになっている。
本機はスタイリッシュなデザインに加え、RGB LEDライト搭載のオシャレな小型スピーカーだが、さらに自分の好きなカラーが選べるのはポイントが高い(カラーによっては実売価格が若干高い場合がある)。

Ortizan X10サイズ比較(500mmlペットボトル)

サイズ的には画像のように、500mmlのペットボトルよりはやや小さく、重量も450gと軽量だ。
これなら室内・浴室・車内で場所を取るほどでもなく、手軽に持ち運びが出来るサイズと重量になっている。
それでいてIPX7と規格最高の防水性能があり、浴室でシャワーをブッかけても、うっかり湯船に落としても安心で、屋外でも急な雨ぐらいではビクともしない。
肝心のスピーカーも最大24Wの出力があるため、個人が家庭内や車内で使うには充分すぎる性能だ。

円筒形のスピーカーってどうなの?

私は古い人間なので「スピーカーは四角形じゃろがい!」だし、「円筒形ってなんなん?」と思っていた。
だから円筒形のBluetoothスピーカーを買う気にならず、最初の2本は四角形のスピーカーを購入した。
私が円筒形のスピーカーってどうなの?と思うのは次の点だ。

  1. 横向きに置けば転がって安定しないし、縦向きに置けばウーハー1つが無駄になる
  2. 操作スイッチの背面に内蔵スピーカーがあるため、操作スイッチを後ろ向きに置くことになり操作面で難がある
  3. 円筒形だからといって360°スピーカーのワケがない

スピーカーは、ザックリ言えば音声信号をコーン紙で振動させて空気に伝えて音が鳴る仕組みだから、当然ながら音の伝わり方には指向性がある(ゆえに上記 3. がこれに当てはまる)。
私が最初に買った2本のBluetoothスピーカーは四角形だから、スピーカーと正対して正面から聴くのが一番良いが、音の広がりはそれだけ制限される。
ミニコンポやステレオのスピーカーをスピーカースタンドその他を使って高い位置に置くのはこのためで、この辺の理屈が分かっている店舗のスピーカーが天井付近に設置されているのもこの理由からだ。
種類とバリエーションはそんなに多くはないが、三角形のBluetoothスピーカーもあって、この場合は内蔵スピーカーが斜め上方向に配置されているため、音は斜め上方向に射出されるから、それだけ音の広がりがある(と考えられる)。
円筒形に比べれば三角形の方が横向きに置いても安定するし、操作スイッチは本体上部にあるから操作面でも問題がない。
私が購入した四角形のBluetoothスピーカーは出力が15Wや20Wだったのもあり、音の広がりと出力、それに音質がイマイチで返品してしまったが、やはり購入するなら三角形かな?と考えていた。
ところが、よくよく考えてみると、たとえ手軽なBluetoothスピーカーといえども、直置きはヨロシクない。
スピーカーは上述したように、音を振動で伝えるモノである以上、スピーカー本体(筐体)も少なからず振動するため、厳密に言えばスピーカースタンドの上に置くべきだ。
そこで、次のスピーカースタンドをAmazonで発見したため、円筒形である本機の購入に踏み切った。

実際に注文してみると支那からの発送で、到着に1週間ほどかかった。
自分で組み立てる方式だから、左右で歪みが出ないように、置いた時にガタつくことなく組み立てるのにはコツが要る(そもそも支那製だからそんなに精度がよろしくない)。

Ortizan X10とスピーカースタンド

値段は安いものの(確かに原価を考えればアレだが)、アクリル板の底面には申し訳程度に小さくゴムが貼られており、スピーカーを設置する面もゴムでカバーが出来るため、最低限のことは考慮されている。
問題は、スピーカー接地面の大きさとアールが、本機の大きさとアールに合うのか?だ。

Ortizan X10とスピーカースタンド

はい、ピッタリノープロブレム(笑)。
このスタンドがあれば本機を横向きに置いても安定するから上述 1. の問題は解決するし、内蔵スピーカーの向き(画像では真上)も思いのままで、これは三角形スピーカーの比ではない。
それと、本機の操作ボタン面にストラップが付いているのにも意味がある。

浴室でのOrtizan X10使用例

私は画像のように、浴室の2つあるシャワーヘッドホルダの上部に本機のストラップを掛けて(吊るして)使っているが、こうすると内蔵スピーカーが正面を向く。
これは内蔵スピーカーが斜めに配置されている三角形スピーカーだと、本体をストラップで吊るした場合、左右どちらかに内蔵スピーカーが寄ることになるから、大きなマイナスになると言えるだろう。
上述の 2. で操作面で難があると書いたが、実際にBluetoothスピーカーを使ってみると、通常は最初に電源を入れて、使い終わったら最後に電源を切るぐらいの操作しかしない。
あくまでスピーカーだから、音楽の選曲やラジオの選局はスマホやラジオでの操作のため、操作面で云々というのは実際には問題にならないのだ。

簡単な使い方と注意点

Ortizan X10『Wireless Speaker User Manual Model:X10』日本語ページ

図は本機『Wireless Speaker User Manual Model:X10』の日本語ページだが、見ての通り電源ボタンを3秒間長押しすると電源のオン・オフになる。
電源を入れると「Bluetoothモード」になり、Bluetoothに対応しているパソコン・スマホ・タブレット・ラジオ等と簡単にペアリングして使えるようになる。
ここで注意しなければならないのは、microSDカードを本機にセットしていようが、本機のAUXジャックにオーディオケーブルで何らかのデバイスを接続していようが、本機の電源を入れると必ずBluetoothモードになる、という点だ。

Ortizan X10操作ボタン面の外部インタフェース部分

画像は本機の操作ボタン面の(縦向きにした場合下部の)外部インタフェース部分だが、ここにmicroSDカードをセットしたり、AUXジャックにオーディオケーブル経由で各種デバイスが接続出来る(本機の充電もUSB Type-Cで行う)。
ただし、本機の電源を入れたら、microSDカードから音楽等を聴きたい場合は一旦microSDカードをカチッと押してイジェクトしてセットし直さないと「TFカードモード」にならず、microSDカードに保存している音楽その他は再生されない(ちなみに、ZHIWHIS ZWS-603で使っているmicroSDカードがそのまま再生できた)。
同様に、AUXジャックにオーディオケーブルで何らかのデバイスを接続している場合も、ジャックからオーディオケーブルを一旦抜いてから再度挿入しないと「AUX-inモード」にならない。
使用上の注意点はこのぐらいだが、主にmicroSDカードから音楽等を再生したい人や、AUXで外部デバイスと接続して使いたい人は面倒なことこの上ない。
基本はBluetooth接続だし、私を含め使う人の多くが主にBluetooth接続で使うだろうから、そんなに問題はないが、こういう「ちょっとしたこと」がダメなのが支那クオリティだと言わざるを得ない。

本機は「買い」か?

本機はマイクを内蔵しており、スマホとBluetooth接続してハンズフリー通話をすることが可能だ。
例えば入浴中に音楽その他を聴いている時でも、着信があったら電話に出て通話することが出来る(私は入浴中に電話なんかに出たくないから絶対にしないが)。
また、音声アシスタント機能(サムスン、ファーウェイ、シャオミ等のデバイスで使用されているSiriやGoogle互換機能)もあるが、私はハンズフリー通話と音声アシスタント機能はテストしていないため、この部分の判断は出来ない。

※2025/08/16 追記
ハンズフリー通話(スマホ)とパソコンでの通話(Discord)をテストしてみたが、何の問題もなく使用できた
一人暮らしや、一人暮らしでなくとも自分一人の部屋で利用する場合(浴室ではテストをしていないが)、本機を使ったハンズフリー通話は十分に使えることが分かった。

何よりも肝心なスピーカーの音質や、RGB LEDライト点灯の評価ついても主観的なモノだから、何とも言えない部分がある。


※音量注意!

そこで、著作権的に大丈夫(なのかな?)であろう母校の校歌をレビュー動画として撮影したので、参考にして欲しい。

前章で指摘したイマイチな点や、実際に再生時間が30時間もあるのか?という点はあるものの、実売3,000円台でこの音質・音量・使い勝手の良さ等を総合的に考えると、私は「買い」だと判断する。
誰が買っても後悔するような製品ではないし、本機をアウトドア等で屋外に持ち出す場合でも、専用のキャリングケースが販売されている(本機のカラーバリエーションに合わせた色のケースもある)。

それだけ人気があって売れている製品だという証左だろう。
手頃で使えるBluetoothスピーカーが欲しい」人には、うってつけだ。

おわりに

オーディオマニアでなくとも、スピーカー選びは非常に悩む。
そしていざ買ってみると「これで良かったのかな?」と思い、次から次へとスピーカーを見ては時間を浪費してしまう。
Bluetoothスピーカーも同様で、私もAmazonその他で次から次へと目移りしたし、実際に買って試して返品して、を繰り返した。
結局本機に落ち着いたことは冒頭に書いたが、スピーカースタンドとセットで購入することをオススメしておきたい。

本機と、低価格で多機能な中華ラジオZHIWHIS ZWS-603(とBluetoothトランスミッタ)があれば、昔のミニコンポ並みのオーディオが、驚くほど低価格で実現できる。
ちなみに、同じメーカーのOrtizan X30も購入して試してみた。

これも文句なく良い製品で、購入して組み立てたスピーカースタンドにも合うのだが、狭い借家暮らしの私には最大出力40W(マニュアルには最大50Wと書いてあった)は、正直オーバースペックだ(普通に近所迷惑になる)。
広い屋内だったり、屋外で大勢の人と音楽を楽しむにはいいのだろうが、私はそういった使い方をしないし、すでに本機を持っていたから、あっても邪魔なので返品してしまった。
本機の倍の金額を出してOrtizan X30を買うなら、本機を2台購入して「真のワイヤレスステレオペアリング」をし、ホームシアターのように楽しむ方が遥かにいいだろう。
というのは、家庭用の大型薄型テレビ(液晶テレビやプラズマテレビ)の内蔵スピーカーは本体背面に配置されているのが普通で、高価なホームシアターセットを買うぐらいなら、テレビのイヤホンジャック(これも背面にあることが多い)にBluetoothトランスミッタを接続して本機2台をステレオペアリングした方が遥かに安価で、効果的だからだ。
そこまでしなくても、2台買って1台は自宅用で使い、もう1台をキャリングケースに入れて車載用にし、車内や外出先で楽しむ方が有意義だと思う。
なぜなら実際にBluetoothスピーカー選びはキリがないし、「アレにあと◯◯円足せばコレが買える」と思うと、いつまで経っても決断が出来ないままになってしまう。
そりゃあ予算を度外視すればいくらでも良い製品が買えると思うが、果たして購入金額に見合う満足感が得られるのか?は、また別の話なのだ。
最後に、本稿を書くにあたって本機のレビュー記事や動画があるのか?と思って探して見てみたが、数が少ない上にいい加減であまり参考にならないモノだった。
本稿がBluetoothスピーカー選びの参考になれば幸いだ。

参照記事

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