日韓断交カウントダウン?韓国がGSOMIAを正式に破棄

昨年末の韓国海軍レーダー照射事件から、日を追うごとに日韓関係は急速に冷え込んだが、「韓国もそこまでバカじゃなし、日本も韓国を失えば国防上問題がある」と、私はある程度楽観視していた。むしろ私の興味関心は韓国にはなく、ウイグルのジェノサイドを含め「米中対決」で殴り合いをしている支那の方に関心があり、Twitterでも批判をしていた。
ところが生来の楽天家である私にも、韓国の異常さがタダゴトでないのが飲み込めて来た。いよいよ日韓断交か?ワクワク心配しながら藤井厳喜古田博司韓国・北朝鮮の悲劇-米中は全面対決へ』を読了し、西村幸祐韓国のトリセツ-やたら面倒な隣人と上手に別れる方法』を読んでいるところだ。そこに飛び込んで来たのが「韓国がGSOMIAを破棄」のニュースだった。本当なら『韓国のトリセツ-やたら面倒な隣人と上手に別れる方法』を読了してからブログ記事を書こうと考えていたのだが、それはまた別の機会にすることにして、今回はGSOMIA破棄とその影響について考えてみたい。

そもそも同盟関係にない日韓

勘違いされている方が多いかも知れないが、日本と韓国は同盟関係にはない。もっと言えば、1945(昭和20)年に日本がポツダム宣言を受諾して終戦となったが、韓国政府は1949(昭和24)年に「日本が韓国に21億ドル(当時)+各種現物返還をおこなうこと」とする対日賠償請求をGHQに提出し、さらに1951年(昭和26年)にはサンフランシスコ講和条約の締結の際に対日戦勝国として(連合国として)署名参加をアメリカ国務省に要求している(当然、アメリカはそれを撥ね付けたが)。日本と韓国が戦争した事実はないが、日韓併合により「日本の一部」であった朝鮮が裏切り、日本を「」だとしたのは間違いがない。
終戦後、一面の焼け野原であった日本で、朝鮮人が「朝鮮進駐軍」「戦勝国民」を僭称して日本人に暴虐の限りを尽くしたのだが、1952(昭和27)年には「李承晩ライン」を勝手に引き、日本漁船を不当に拿捕した上に劣悪な環境で拘束。ついに竹島を強奪し、韓国領にしてしまった。当時、まだ日本は主権を回復しておらず、陸海軍は武装解除した解散状態で、自衛隊はまだ存在していなかった。
話が前後するが、そもそも終戦によって日本が撤退した朝鮮半島は、北をソ連が、南をアメリカが占領していた。一説には、敗戦で丸腰になって弱体化した日本を侵略・占領しようと、李承晩が韓国南部に10万もの軍隊を集結させていた。そこへ手薄になったソウルを北の金日成が一気に南下して攻撃し、1950(昭和25)年に朝鮮戦争が勃発したと言われている。
終戦以来、日本と日本人は現在に至るまで、朝鮮・韓国人に苦しめられることになったが、それでも1965(昭和40)年に日韓基本条約が締結された。「日本が朝鮮半島に残したインフラ・資産・権利を放棄、当時の韓国国家予算の2年分以上の資金提供」と言う、ムチャクチャな条約だ。この条約のお陰で日韓の国交が正常化したが、日本は何か得るものがあっただろうか?韓国は日本の資金援助と技術援助により、アジアの最貧国から「漢江の奇跡」と呼ばれる高度経済成長を果たし、先進国入りすることになったのだが。
少なくとも日本人ならば、こういった歴史的事実は知っておくべきだろう。そして日韓は同盟関係になく、日米と米韓が同盟関係であるに過ぎない。アメリカが日本と韓国の間に入っているだけなのだ。そこでGSOMIAを破棄する、とはどういうことなのか?FacebookでチャンネルAJER事務局長の栗山勉氏が元陸将の福山隆氏の論文を掲載したので、本稿でもその論文を転載しておきたい。

軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の継続問題

元陸将 福山 隆

 日本の輸出管理強化への対抗措置として、韓国政府は8月22日、日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決定した。日本から妥協を引き出すため、外交カードとして24日の更新期限ぎりぎりまで態度を明らかにせず、最後は延長に応じるとの向きが多かったため、意外と受け止める向きが多い。
 GSOMIAの破棄は、日本と韓国との間の防衛秘密の交換においては、相互に余り実害はないのではないか。防衛秘密情報の世界においては、米軍が圧倒的に優位にあり、日本も韓国も「貰う側」なのである。それゆえ、日本は韓国から情報を貰わなくてもそれほど困るわけではないだろう。 
筆者が駐韓国防衛駐在官時代(1990~93年)のことだが、自衛隊の陸・海・空幕僚監部及び統合監部と韓国軍のカウンターパートの情報参謀同士の情報についての会議は年一度相互に訪問して実施していた。その席では、当然北朝鮮情報などについての意見交換があったものの、相互に「アッ」と驚くような重要情報を与えることは無かった。情報の世界においては、もしも相手が「重要情報」を開示する場合は、「下心」があると警戒すべきだろう。「重要情報」によって相手国を「情報操作」しようとする場合か、それと同じ「重要情報」を相手から引き出す場合などがそうである。
 そもそも、情報機関は「重要情報」を隠したがるものである。陸海空自衛隊相互でさえも「重要情報」はライバルには秘匿するのが常識だ。もとより、防衛省、警察庁、公安調査庁、外務省相も「重要情報」は相互に隠したがる。情報とはそのような性質を持つ。
日韓間にGSOMIAが締結され「情報交換できる間柄」であることこそが、相互信頼関係(準同盟関係)の証だった。日本は、韓国の他に米国、オーストラリア、北大西洋条約機構(NATO)などとGSOMIAと同種の協定を結んでいる。
 日韓間のGSOMIAが「情報交換できる間柄」ということから考えれば、韓国軍による自衛隊機へのレーダー照射問題が生起した時点から、日韓両国間の安全保障面における信頼関係は既に大きくダメージを受けており、GSOMIAはかろうじて残っていた最後の絆だった。
この問題を米国の立場から見れば、GSOMIAは、軍事情報面における同盟国のネットワーク――対中国包囲網――の重要要素と認識しているはずだ。それゆえ、米中が覇権争いを繰り広げる北東アジア戦域の中で、日韓間のGSOMIAが破棄されることは、米国にとっては極めて大きな「痛手」になるはずだ。中国に付け入る隙を与える。
 例えていえば、韓国のGSOMIA破棄は、同国がルビコン川を渡り、中国陣営に一歩近づいた感がある。朝鮮半島は海洋国家の米国と大陸国家中国のせめぎ合の地である。これまで、米中覇権争いの「活断層」は38度線であったが、韓国のGSOMIA破棄により、対馬海峡に南下する可能性が出て来た。我が国は、中国とロシアの脅威のバッファーゾーンだった韓国が中国の軍門に下れば、海洋国家米国の「防波堤・フロント」として米中覇権争いの「天王山」になる可能性がある。このような島国の小国・日本が大陸国家・中露の脅威を北海道正面、朝鮮半島正面、南西諸島正面の三正面から受けることになるのだ。
 米中覇権争いの観点から見れば、日韓間のGSOMIA破棄は、中国による日韓の離間策が成功したことになり、米韓同盟の弱体化に繋がることを意味する。中国は、この事態を見て「しめしめ」とほくそ笑んでいるにちがいない。

韓国のGSOMIA破棄についての私見

報道各社が伝えている内容もそうだが、福山隆氏の論文の方が内容的にも踏み込んでおり、GSOMIA破棄に関する影響度合いについて正鵠を射るものだ、と私は思う。
日韓は元々同盟関係にないのはすでに述べたが、福山隆氏が指摘しているように、GSOMIAは日韓の相互信頼関係(準同盟関係)の証であった。それを破棄するとは・・・普通に考えて正気の沙汰ではない。
少なくとも北朝鮮と韓国は停戦しているものの、朝鮮戦争の戦時中である。だから韓国には徴兵制度が今もあるし、米韓合同演習だってやっている。マトモな歴史認識がなく、歴史を常に自分たちの都合の良い「ファンタジー」に変えてしまう国民だから、すでに朝鮮戦争を忘れている可能性がないとは言えない。想像以上に朝鮮半島は「南北統一」に向けて進んでいるし、それが昨今の日韓関係の悪化として表面化しているのでは?と思っていたが、正にその通りになっている。
今回、「米中対決」の最中に韓国が日本とのGSOMIA破棄を正式に発表したということは、早晩韓国は北朝鮮に飲み込まれ、支那陣営に下ることを意味する。そうなれば、在韓米軍は完全撤退するだろうし、米韓同盟の解消だって目に見えている。すると、日本の国防ラインは朝鮮半島の38度線から、一気に対馬海峡まで南下する。明治時代から朝鮮半島は日本にとって支那とロシアの緩衝地帯で、国防の要衝である。だから日清戦争日露戦争を日本は戦って勝利し、日韓併合まで敢えてしたのだ。その緩衝地帯が消滅するとなれば、自国の正式な軍隊を持たない日本は、北海道と沖縄、そして対馬から敵の侵攻を許してしまう可能性が非常に高い。そして、北朝鮮に拉致された同胞を奪還するチャンスは、恐らく永遠に奪われるだろう。それだけではなく、知られていないだけで、今でも日本から同胞が拉致されている可能性だって無いとは言えない。
アイヌ新法が成立し、北海道が支那資本に買われ、対馬は韓国資本に買われている上に「対馬は韓国領だ」とほざく韓国民を放置し、沖縄県民が国連勧告で「先住民」と言われている現状で、憲法の改正論議すら出来ないとは、日本国民は自ら日本の主権を放棄しているとしか思えない。日本人は「眠ったまま」死んで行くか、お花畑から覚醒して立ち上がるか、の二択しかないだろう。少なくとも「韓国がGSOMIAを破棄しても日本にはさほど影響がない」などと能天気なことを言っているようでは、日本人は眠ったまま死んで行く運命にある

おわりに

本稿のタイトルに「日韓断交カウントダウン?」の文字を入れたのは、別に日韓断交を煽る意図からではない。恐らく、韓国から「断交する」とは口が裂けても言って来ないだろう。むしろ韓国は日本から「断交する」と宣言させ、その言質を取りたいのだと思う。
その上で誤解を恐れずに言えば、日本は韓国と断交すべきだ。無論、それには色々と注文があるし、それを本稿でいちいち列挙はしない。それを考えて実行するのは政府や外務省の仕事である。
ひとつ言えることは、韓国が北朝鮮に飲み込まれるのは、日本がどんなに頑張ったって防ぎようはない、ということだ。朝鮮半島の赤化を防止する手立ては、日本に限らずどこの国だって持ち合わせていない。ならば、日本はとっとと憲法を改正し、自国の軍隊で自国を防衛する準備をし、アメリカと一緒に支那と朝鮮半島を叩き潰す準備を進めた方が、遥かに日本の国益に適うだろう。
日本が「国と国との信頼関係を回復して云々」などと眠たいことを言って、これ以上韓国に関わり合うのは止めた方が良い。時間の無駄であるのは、歴史がすでに教えてくれているのだから。

 

 

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