先々週ぐらいからTwitterの新機能「Twitter Pro」が一部で話題になっており、「Twitter Proが出ないワシはプロのツイッタラーじゃないのか」といったネタツイートが散見された。
軽く調べてみると、どうやら10月に「Twitter for Professionals」としてアメリカでサービスを開始し、それが日本に展開されたのが11月になってすぐだったようだ。
これまでの経験上、Twitterの新機能が自分のアカウントに適用されるのにはタイムラグがあるようだが、私のメインアカウントにも「Twitter Pro」が適用されたので、早速この新機能を解説してみようと思う。
Twitter Proとは?
ザックリ言えば、何らかの商売をやっている企業や個人(クリエイター等)のアカウントが、自身を含め、扱っている商品やサービスのブランディングが可能なProアカウントに設定が可能になった、ということだ。
平たく言えば、FacebookやInstagramのビジネスアカウントと同様のモノで、商品の販売や広告が簡単に出せる上に、広告のインサイト(アクセス分析)機能が使えるようになる。そしてProアカウントの設定は、FacebookやInstagramのビジネスアカウントと同様に無料で、いつでも元の個人アカウントに戻すことが可能だ。
Proアカウントにすることで、特に企業アカウントや、政府系・省庁系・地方自治体系・政治家アカウント等の「中の人」にとっては、Twitterでの情報発信とその効果測定がより簡単・便利になるだろう。
私を含むフリーランスは商品やサービスの販売、Twitter広告の出稿(有料広告ツイート)は微妙なトコロではあるが、それ以外の圧倒的大多数にとっては、正直「どーでもいい」機能だと思うだろう。
しかし、Twitterによる集客化や収益化が強化されるので、特にネットで副業がしたいと思っている人にとっては、それだけチャンスが広がるとも言えるのだ。
Proアカウントにすることで、具体的には次のことが可能になる。
- Proプロフィール
- クイックプロモート機能を使った広告配信
- Twitterショッピング
本稿執筆時点で私が確認・設定が出来たのは上記 1. のみで、アカウントによっては上記 2. のクイックプロモート機能が使えている人もいるようだから、これも自分のアカウントに適用されるまで謎のタイムラグがあるのだと思われる。
上記 3. のショッピング機能は、まだアメリカ本国でもテスト中の機能で、日本には展開されておらず、Twitter Japanによると時期を含め「未定」とのこと。サービスを明記しておきながら「未定」とは、ダメリカ人クオリティだな。
ともあれ、本稿ではProアカウントの設定と、上記 1. のProプロフィールの解説に留まるので、その点はご容赦願いたい。
なお、FacebookとInstagramのビジネスアカウント設定の解説や、Twitterでの収益になる「ニュースレター」に関しては既に記事を書いているので、本稿の最後にある「関連記事」を参照して欲しい。
Proアカウントの条件とメリットは?
Proアカウントとして認証されるには、アカウントが次の条件を満たす必要がある。
- Twitter利用者契約に複数回違反していないこと
- アカウント名、自己紹介、プロフィール写真など、プロフィールのあらゆる項目が設定されていること
- 認証済みの個人情報がプロフィールで確認できること
- プロフィールで他の人物、ブランド、組織の名を騙っていないこと、他者を欺く目的で偽の個人情報をプロフィールに掲載していないこと
- ブランドや組織と直接提携している場合を除き、動物や架空のキャラクター画像をプロフィールに使用していないこと
- パロディアカウント、ファンアカウントはProアカウントとして認証されません
上記はTwitter公式の「Proアカウントについて」ページからの転載だが(※注:読みやすいように編集しているが文章はそのまま)、上記の条件を満たしていないアカウントや、新規に作成したばかりのアカウントは、Proアカウントに設定することが出来ない。
従来からTwitterには認証バッジ(公式マーク)があり、それがアカウントに付いていることで、ツイートの信憑性と信頼性を得ることが可能であった(認証バッジは運営上の問題から2017年11月に申請を中断、2021年5月に新たな認証プラグラムとともに申請の受付を再開)。
当然ながら、認証バッジは取得要件が厳しい上にちゃんと審査されるので、取得するハードルは非常に高く、万人向けではない。
認証バッジと比較すれば、Proアカウントの場合は上記の条件さえクリアしていれば良いので、取得するハードルは低いものの、通報等でしょっちゅうアカウントがロックされているようなアカウントや、捨てアカウント等は取得することが不可能だ。
メリットを挙げるなら、前の章で説明した「クイックプロモート機能を使った広告配信」と「Twitterショッピング」が可能になる以外に、「Pro認証」がTwitterから与えられる、と言えるだろう。簡単に言えば、ゴミアカウントを見分けられるのだ。
本稿の最後にある「関連記事」でも触れているが、ネットではすでに「価値を提供する」側か、「価値を消費する」側かに峻別されており、ネットで価値が提供可能な人は、対価を得られるかどうかは別として、少なくとも新しいシェアリングエコノミーに参加が可能だということなのだ。
そうでない人は、肉体労働系シェアリングエコノミーでしか対価を得られない社会になっている。その実感と危機感は人それぞれだが、世界的にメジャーなSNSでは、現実にそうなりつつある。
Proアカウントに設定するには?
Proアカウントの設定自体は非常に簡単なので、ここまで丁寧に説明する必要はないと思うが、どうも他のProアカウントと一部設定が違っているようなので、図を多用して解説する。
なお、私はブラウザにGoodTwitter2を仕込んでいるので、若干画面が違うがご容赦願いたい(GoodTwitter2に関しても解説記事を本稿最後の「関連記事」に記載しておくが、標準UI画面の場合は後述の太宰治真理教アカウントの画面を参照して欲しい)。
パソコンのウェブブラウザから自分のTwitterアカウント画面を表示する。
図は私のメインアカウントのホーム画面だが、図赤枠①の自分のアイコンをクリックし、図赤枠②「Twitter Pro」をクリックする。
図のダイアログ画面に遷移するので、図赤枠「同意して続ける」をクリックする。
なお、手順としては省いているが、図の「Proアカウントに関するポリシー」のリンクを開いて確認しておく方が良いだろう。
図のような画面になるので、アカウントに最も近いカテゴリーを選択する。
本稿執筆時、私のアカウントで選択可能なカテゴリーは次の通りであった。
- エンターテイメント・レクリエーション
- イベント会場
- ダンス・ナイトクラブ
- 自動車
- 航空
- 海洋
- 美容・コスメ・身だしなみ
- 商業・工業
- 教育
- 金融サービス
- レストラン
- ホテル・宿泊施設
- 住まい・園芸
- 専門サービス
- 広告・マーケティング代理店
- 弁護士・法律事務所
- メディア・ニュース会社
- 医療・健康
- 非政府・非営利組織
- 政府機関・地方政府
- 不動産
- 科学・テクノロジー
- ショッピング・リテール
- ファッション会社
- スポーツ、フィットネス、レクリエーション
- 旅行・運輸
- その他
- メディア司会者
- ソーシャルメディアインフルエンサー
- ミュージシャン
- ジャーナリスト
- 起業家
- モバイルアプリケーション
- コミュニティ
どうも、こう、自分にピッタリくるカテゴリーがない。(;´Д`)
仕方がないので私の場合は「専門サービス」を選択したが、このカテゴリーは後で変更可能だ(後述)。
カテゴリーを選択(クリック)し、図赤枠「次へ」をクリックする。
次に、アカウントの種類を図の選択肢から選択する。
私は「ビジネス」のままにしておいたが、これも後で変更可能だ(後述)。
アカウントの種類を選択したら、図赤枠「次へ」をクリックする。
図の画面になったら設定は完了なので、図赤枠「後で」をクリックして終了する。
もし、カテゴリーを変更したくなった場合は、図青枠「プロフィールをカスタマイズする」をクリックする。
図のようにプロフィールの編集ダイアログ画面になるので、画面を下にスクロールし、図赤枠「Proプロフィールを編集」をクリックする。
図のようにカテゴリーを変更し、図赤枠「保存」をクリックする。
すると図のように、図赤下線のProプロフィールが表示される。
なお、アカウントの種類を変更したい場合や、Proアカウントから個人アカウントに戻す場合は、一番最初の手順の図赤枠②「Twitter Pro」をクリックするか、次のURLから設定が可能だ。
すでに説明した、プロフィールの編集ダイアログ画面で「Proプロフィールを編集」をクリックすると、図のProプロフィールダイアログ画面になる。
そこで、図赤枠「アカウントの種類を切り替え」リンクをクリックする。
図のように切り替えとキャンセルが選択可能なダイアログ画面が表示されるので、必要に応じて切り替えを実施して欲しい。
フォロワーが少ないアカウントでも設定可能か?
ふと、「Proアカウントはフォロワー数が少ないアカウントでも可能なのか?」と疑問に思ったので、私が運営している中では一番フォロワー数が少ない太宰治真理教アカウントで検証してみたくなった。
図は太宰治真理教アカウントのTwitter標準UI画面だが、図赤下線の通り、執筆時点ではフォロワー数が363だ。
そこで、図赤枠「もっと見る」アイコンをクリックする。
すると、図赤枠「Twitter Pro」が表示されており、設定が可能だ。
図赤下線の通り、Proアカウントに設定することが可能だった。
これは私の勝手な推測だが、「Proアカウントの条件とメリットは?」の章で説明したように、条件をクリアしているアカウントの場合は、Twitter側で「Proアカウントにしてもエエよ」と事前認証されていて、アカウントの「もっと見る」で「Twitter Pro」が表示される仕組みなのではないだろうか。
その他、私の方で検証した感じでは、3ケタ未満のフォロワーのアカウントでもProアカウントの設定が可能だったし、Twitterが公式に提示している条件以外には、特に裏ルール的なモノは存在しないようだ。
おわりに
FacebookやInstagramの場合は、自分がビジネスアカウントを設定しているかどうかは外部に一切表示されないが(そもそもの仕組みがTwitterとは全然違う)、TwitterのProアカウントはProプロフィールの表示が出るので(非表示にすることも可能だが)、認証バッジ(公認マーク)ほどではないにせよ、一定の認証を得ていることを外部に示すことが出来る。
これにより、他のアカウントとの差別化や、自アカウントのブランディング化も可能であるが、その代わり「Proアカウントに関するポリシー」に従わなければならず、ポリシーに抵触するツイートをして通報でもされれば、従来のようにアカウントのロックや、最悪はアカウントの凍結といったペナルティが課されることになりかねない。
従来からTwitter社が定める利用規約(Twitterルール)の運用と適用には問題があるし、さらにProアカウントに関するポリシーの遵守となると、今後もTwitter社の恣意的なルール運用と適用が指摘される可能性は高い。
また、反日の反差別界隈からは「Proプロフィールの表示は差別」といった、アフォでバカにでかい声が発せられないとも限らない。
ともあれ、無闇に他人を批判したり、口汚くディスるようなツイートは慎むべきだし、品位と節度を保っていれば、特に問題はないだろう。
先日、相互さんが三島由紀夫の介錯された生首画像を貼り、自公連立解消と改憲は今しかない!みたいなツイートをしていたので、なぜその画像を貼ったのか、私は個人的に三島を晒し者にしたようで不快だ、といった意味を丁寧な言葉で質問をリプしたら、その人は喧嘩腰で感情的かつ無知なリプを返して来た。
私としては最後まで丁寧に返したものの、話にならないので切り上げたが、相手は「自分の4代前は平岡家(三島由紀夫の本名)とつながりがあって云々」と言い出し、「糞リプするな!」とのことなので、一切相手にせずご希望通りブロックして差し上げた。
私は好んで汚いゴミや虫を見る趣味はないから見たくもないが、ニュアンス等の思い違いがあってはダメだと思い、そのブロックしたアカウントを見てみたが、よほど悔しかったのと通報を恐れたのだろう。ユーザ名を変更して私をブロックしていた。そんなことしても、ちゃんと追跡も通報も可能なのに、ITに弱いスマホ人間は哀れだ。
あいも変わらずTwitterでは依然として保守を自称する、それも万超えのフォロワーを持つアカウントでさえコレだから、SNSの闇は深い。TwitterのProアカウント導入は、こういった闇を解消する一助になる可能性があるかも知れない。
知らんけど。
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