Twitterで運用している坂口安吾ボットのツイートを整備した話

私はTwitterでメインで運用しているアカウントの他に、太宰治坂口安吾、そして松本零士先生のBotアカウントを管理して運用している。
太宰治に関しては2017年の桜桃忌の1ヶ月前から運用を開始し、昨年の太宰治生誕110年からは太宰治真理教アカウントとして運用している。
松本零士先生に関しては、今年1月のお誕生日から私設松本零士博物館アカウントとして運用を開始した。先だってTwitter社から認証ロックされてしまい、現在使っていない電話番号とメールアドレスで開設していたアカウントだったため、認証ロックが解除できないままだ。そこでTwitter社に何度か問い合わせをしたものの、誠意ある対応はなかった。仕方なく新しいアカウントを開設し、ゼロからスタートしたばかりである(※2020/04/15追記今ごろになって無罪放免となったため、運用を変更した)。
そして坂口安吾だが、2018年の安吾忌の1ヶ月前から運用を開始したものの、ほぼ放置状態だった。ツイート内容をメンテナンスしたいと思いながら、太宰治松本零士先生の場合のようにサイトを構築して運用するほどまでには情熱と余裕がなく、優先順位は一番低いままだった。

そんなこんなで先日やっと緊急事態宣言が出され、GW明けまでは不要不急な外出を自粛することになった。個人的にはもっぱら自宅で仕事をしているが、緊急事態宣言を理由にプロジェクトがポシャったりと、色々影響はある。
SNSでは武漢肺炎新型コロナウイルス)関連はモチロンだが、先ごろ発売になった「あつまれ動物の森」の話題や、その他ゲームの話題ばかりのようだ。各種イベントも自粛要請で中止または延期だし、カラオケや映画館、呑み屋までもが絶賛自粛中では、いきおい自宅にいるしかない
簡単に個人がライブ配信できるツイキャス等にも人は集まっているようだし、オンラインでの読書会なんかも活況なのでは?と想像する(そうでもないのかな?)。
そこで、これを機に坂口安吾(非公式bot)アカウントのツイート内容を整備することにした。アカウント開設当初は急ごしらえだったため、ツイート内容に不備や重複があり、そしてツイート内容の出典を省略したままだった。
ツイート内容の出典に関しては、私の蔵書は古く(そりゃ高校生の頃からだから当たり前だ)、文庫その他で現在購入しようと思うと新たに調べ直す手間がある。実はこれが非常に面倒で、アカウントを開設・運用する際に出典を省いてしまったのだ。たまたま坂口安吾(非公式bot)のツイートで興味を持った人が「読んでみたい」と思っても、作品名や書名がワカランという、私としたことが不親切極まりない状態で放置していたから、ずっと何とかしたかったのである。
実際のところ私が編集・設定しているBotツイートは、

  • 堕落論
  • 続堕落論
  • 青春論
  • 恋愛論
  • 悪妻論
  • 日本文化私観

などからの引用が多い。
現在これらの作品が読める文庫を探すと、岩波文庫の『堕落論・日本文化私観 他二十二篇』1冊で、かなりカバー出来てしまうことが判明した。

堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (岩波文庫)

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坂口 安吾
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堕落論・日本文化私観 他二十二篇』収録作品

収録作品を列挙してみたが、どれもこれも面白い作品(エッセイ)ばかりで、この1冊で坂口安吾入門になってしまう。気になったので更に調べると、やはり岩波文庫に『風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇』がある。

風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇 (岩波文庫)

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風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇』収録作品

こちらは安吾の自伝的な作品(小説・エッセイ)で、どれもこれもオススメしたい作品ばかりだ。上記の『堕落論・日本文化私観 他二十二篇』とで、安吾文学をかなり堪能することが出来る。
蛇足ながら岩波文庫と言えば、悪名高い広辞苑を出版・販売している岩波書店だ。

私の蔵書は第5版だが、図に赤線を引いた通り事実誤認のウソが書いてある。一般的に言っても岩波書店は歴史のある出版社であり、広辞苑の権威は絶大だ。ウソが書いてあるけどね?(余計に大問題)
そんな岩波書店がここまでの坂口安吾の文庫を出版しているとは・・・
どうした、岩波書店!なんかあったんか?

(´ー`)y-~~oO(戦後、安吾を発掘して時代の寵児にしたのは新潮社なんだけどな)

ともあれ、坂口安吾を知らない人に「読め!」と言ったところで、本を読むとは思えない。それは太宰治についても同じだし、松本零士先生も「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」等はある程度誰もが知っているが、それ以外の圧倒的大多数の作品は知られていないのが現実だ。
だからこそ、TwitterでBotアカウントを作って運用する意味がある。たまたま流れてきたツイートの「刺さる言葉」にヤラレることは大いにあり得る(と、信じたい)。興味を持って知ってくれるだけでもいい。可能なら本を買うか、図書館等で借りるなりして読んでみてくれれば、Botアカウントを運用した甲斐がある
とは言え、若い世代は何でもスマホだろうから、「青空文庫ビューア Ad」(Android)か「i読書 – 青空文庫リーダー」(iOS)を使って、無料で公開されている青空文庫を読むのがオススメだ。本記事の読者へのスペシャルサービスとして、『堕落論・日本文化私観 他二十二篇』と『風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇』の収録作品を青空文庫のリンク(前述の一覧)にしておいた(Androidスマホの場合は、Google Chromeブラウザだと読みやすい)。
自宅でテレビやDVD等を視聴するのも飽きると思うので、私やその他の方が運用しているTwitterのBotアカウントのツイートから、読書するキッカケを得てみるのはどうだろうか。

そんな一日だった。(´ー`)y-~~oO

 

 


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