障害者バッシングとスマホ人間と「まとめサイト」の関係

たまたま「障害者新聞」という、個人がハテブロで運営しているサイトを知り、いくつか記事を読んでみたのだが、例の電動車椅子の伊是名某がハデに炎上しているから、どうやらこのサイトにも少なからず被害が及んだようだ。
サイトの自身の記事が5chハム速に晒された結果(良く言えば「転載」だが、そうは言わないのが普通だな)、アクセス数が通常の50倍になったと言う。
このサイト管理人は、思考停止しているお花畑には「もう読まないでほしい」と、記事で直接的に訴えている。

そこでふと、ツイッタランドでよく見る「まとめサイト」のPV(ページビュー)ってどんなモンだべ?と思って軽くググッたら、かなりエゲツない。
例えば仮にGoogle Adsenseで「1PV=約0.1円」(大体そんな感じ)で計算しても、かなりの額になる。
後日、ネット詐欺師について記事にしようと準備中だが、普通の個人が運営するサイトで、これだけのPV数を稼ぎ得ることはまずない。
それを「アナタが行動すれば達成出来る!」と洗脳して煽るのがネット詐欺師であるが、ネットには夢があると言うか、なんというか、かなりイビツな世界が形成されているとしか、私には言えない。
別の似たような記事では、まとめサイトにアクセスする端末種別の詳細が載っていたが、ほとんどがスマホからのアクセスのようで、もはやパソコンはネットサーフィン(死語)では絶滅危惧種であるかのようだ。

私のような昭和年式のオッサンからすると、若い頃に良く聴いていた浜田省吾の「MONEY」を思い浮かべる。

MONEY」の後半の歌詞で、浜田省吾はシャウトする。

純白のメルセデス
プール付きのマンション
最高の女と ベッドでドン・ペリニヨン
欲しいものは全て ブラウン管の中 まるで悪夢のように

Money, Money makes me crazy
Money, Money changes everything
いつかこの手に つかむぜ BIG MONEY
I’ve got nothing nothing to lose

こんな私でも、若い頃は満たされぬ欲望があった。
別に純白のベンツやプール付きのマンションが欲しかったワケではないし、最高の女とベッドでドンペリを呑むことなんぞは、私の欲望ではなかった。
若かった私は、仕事のシステム開発でムチャな無理難題をフッかけられても従順な下僕のようにこなしたし、そのために自分が死ぬほど残業したり、胃や十二指腸に穴が開いて七転八倒しても、自分が開発して作り上げたシステム(プログラム)や仕事に、愛情と情熱を注ぎまくった。
その仕事を、単に「認めて」貰いたかっただけだ。それに見合う給料が欲しかっただけである。
だが、残念なことに私の実力と努力不足か、ソレは未だに叶わない。
一時期は毎日毎晩呑み歩き、4~5軒目にたどり着く深夜の地元のパブで、大いにヨッパで浜田省吾のカラオケで絶叫したものだ。
「マネーーー!!!」
ちくしょう!結局はカネかよ、と。

話を戻すと、今は「欲しい物は全てスマホの中」なのかも知れない。
SNSやYouTubeは見られるし、好きな時にLINEで友人とメッセージをやり取りし、好きなゲームで遊んで、なんならネットの個人配信も可能だ。
Amazonを見るまでもなく、欲しい物だらけだろう。
政治的なイデオロギーはおくとしても、ヒマ潰しにTwitterで炎上しているネタを見ては無責任に叩きまくって、素知らぬ顔で別のツイートを渡り歩けば良いのだ。
そういったスマホ人間のPVに支えられているのが、「まとめサイト」なのではないか?
最近はホロライブ等のVTuberのライブ配信すら「まとめ動画」でYouTubeに多数存在するから、それらの「まとめ」のオイシイところだけをつまみ食いして楽しみ、勝手な意見を書く(まだ書けるだけマシなのかも知れないが)。
そりゃあ、障害者新聞で自身の障害を押してまでマジメに記事をコツコツ書いている人からすれば、

なら読まないでよ。思考停止してお花畑に居たいなら、社会全体の話なんて知らなくていいから、こっちこないでよ。

となるだろう。
そもそも、伊是名某の意図は、この記事の通りではないのか?

四肢や視覚・聴覚その他に障害がある障害者にとって、生活をする上で四六時中自身の障害と向かい合うから、その向き合う全てが切実な問題だと思われる。
絶賛炎上中の伊是名某は、「ガッツリ福祉予算を受け取っている恵まれた車椅子の人」のようだし、『五体不満足』を書いた人と同じ、早稲田大学を卒業している。
その人が改正バリアフリー法が施行された4月1日に、しかも自身の障害があれば旅行の行程で必然ではないと思われる来宮駅狙ってやったとしか、私には思えない。自身の切実な問題を、政治活動に利用したのだろう。
ちょっと調べて考えれば、社民党常任幹事に就任間もない同氏が、議席がない熱海市に「バリアフリー化を促進させた」と手柄を立てたかった(あるいは以前よりバリアフリー化を進めてきた自民党議員の手柄を横取りしたかった)、と普通に思い至る。
だが、SNSで「まとめサイト」ぐらいしか読まず、思考停止しているスマホ人間は、そこまで情報を収集することもしなければ、考えも至らないようだ。
だからあのような炎上となり、まとめサイトは必死に伊是名某のアラ探しをして記事にする有様だ。

私は「まとめサイト」が悪いと言うツモリはない。SNSでワイドショー的な役割を演じているに過ぎないのだから。
また、伊是名某は国政政党の常任幹事であるのだから、その責任においても徹底的に追求されるべきだとは思う。
それだけのことをしでかした責任は、キッチリと取っていただかなければならないが、それと障害者を叩くこととは別の話だ
結果的に、伊是名某と「まとめサイト」とスマホ人間のトリプル役満で、社会的弱者である圧倒的大多数の障害者がワリを食うことになったのは、紛れもない事実だろう。
こういった一連のことからしても、安易なスマホ人間による思考停止かつ身勝手な言動は、SNSサービスそのものを衰退させかねない。
現に、TwitterやFacebookでの投稿内容に嫌気が差して離脱する人は一定数存在する。
個人的にmixiの隆盛とその衰退を知っているから、今すぐ世界的なSNSサービスが衰勢になるとは思わないが、結局は心無い大多数の利用者によってサービスは衰退し、廃墟と化すのはインターネットの歴史で繰り返された事実だ。

スマホから得た知識は知性に役立たないだろう。スマホ上で処理可能な情報の上限が低いゆえに、パソコンに比べればスマホのクリエイティビティはゼロに近い。
かつての「欲しい物は全てブラウン管の中」であったテレビと同じか、それ以上に害悪なのがスマホであるとさえ言える。
スマホを捨てろとは言わないが、少なくともSNSで「マスゴミ」と毒づくスマホ人間連中は、スマホを捨てろ。じゃなきゃ、論理矛盾の中で一体何を主張したいのだ? また別の新しいネタや炎上に興味が移って行くだけだろう。
SNSでいくら憲法改正や拉致被害者全員奪還、ウイグルでのジェノサイドに言及したって、障害者が日々直面している問題より切実ではないから、世の中が何一つ良くなりはしないし、何も変わらないということなのだ。

そんな一日だった。(´ー`)y-~~oO

 


Warning: strpos() expects parameter 1 to be string, array given in /home/eware/dajya-ranger.com/public_html/wp-includes/compat.php on line 473

Warning: preg_match_all() expects parameter 2 to be string, array given in /home/eware/dajya-ranger.com/public_html/wp-includes/shortcodes.php on line 155
Array

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします


ITで何かお手伝い出来ることはありませんか?

CTA-IMAGE

本サイトでは、外部サービスと連携して「ITの困った」を解決します!

SEの日常カテゴリの最新記事